「小さな栗の木美術館」は、桜井甘精堂の食事処・泉石亭の敷地内にある美術館。店舗の脇には「オープンガーデン」の看板があり出入りは自由にできる。
よく手入れされた日本庭園をつたっていくアプローチは素晴らしく、また美術館を出て左手に行くと、お隣の山野草店の庭に通り抜けが出来、表通りにも、路地裏にも抜けられ、ちょっとした冒険気分が味わえます。
この美術館は、小布施の旧家高津家の土蔵を改造したもので、小さいけれど、身をおけば不思議と心が落ち着く空間です。
展示はいわゆる「洲之内コレクション」と呼ばれる絵画が中心で、そのほか季節によって企画展が開催されています。美術エッセイストで異色の画廊経営者でもあった洲之内徹氏は桜井甘精堂七代目桜井佐七さんと長い親交があり、小布施にも度々訪れていました。そんな付き合いのなかから、主に大正から昭和初期にかけての味わい深い作品がここに集まっていて個性的でありながら、単なる街角の個人美術館とは思えない高い展示水準の美術館です。ぜひ一度お立ち寄りください。